SEOの基本的な考え方② – webマーケターの考えごと

SEOの基本的な考え方②

SEOの考え方①の続編です。②では、ビジネスにおいて、SEO(検索エンジン最適化)を売上や利益の向上につなげる具体的な方法についてまとめていきます。

検索ニーズを見極める

この工程がとても重要で、SEO施策の良し悪しを決定づけます。ここを適当にすると、せっかく色々と記事を作って流入数が増えたのに、CV数増加=売上や利益の向上につながらない…ということになります。

SEO業界では一般的に、検索ニーズを「know(知る)」「do(体験する)」「go(行く)」「buy(買う)」の4つに分けることで、ある検索ワードが自社の売上・利益につながるのか?を判断します。

  • know(知る):情報を探して知識を得たい。例)「○○とは」「企業名・個人名」「地名 天気」
  • do(体験する):特定のアクションや作業を行いたい。例)「ガーデニング 始め方」「○○ レシピ」「プログラミング チュートリアル」
  • go(行く):特定の場所やサービスにアクセスしたい。例)「近くのコンビニ」「北海道 飛行機」「楽天市場 ログイン」
  • buy(買う):商品やサービスを購入したい。例)「iPhone16 価格比較」「ワイヤレスイヤホン おすすめ」「安いホテル 予約」

これら4つの検索ニーズははっきりと分かれているわけではなく、同じ検索ワードに混在しており、どのニーズが強いのかを考えることが重要です。例えば、「トヨタ」という検索ワードには「トヨタの車を買いたい」buyニーズと、「トヨタという企業を知りたい」knowニーズが混在しています。実際に「トヨタ」と検索すると、トヨタ自動車(buyニーズ)が1位、トヨタのコーポレートサイト(knowニーズ)が2位になっており、buyニーズが強いことがわかります。ちなみに、「トヨタ 地名」ならディーラーに行きたいというgoニーズが強いです。ぜひ、実際に検索してみてください。

検索ニーズと自社商品・サービスが紐づくのかを検討する

検索ニーズを見極められれば、それに対応する情報提供をするページを作ればよさそうですね!でも、すこし立ち止まりましょう。ビジネスにおけるSEOは、売上や利益の向上につなげることが目的です。検索ニーズに応えるページを作って多くのユーザーが流入したとしても、CVにつながらず売上や利益が増加しなければ、コストをかけただけになってしまいます。

ここで、4つの検索ニーズのうち「do」「go」「buy」は、具体的な行動を伴うニーズであることに注目してみます。これらのニーズは商品・サービスの購入に結び付きやすいのです。一方で、「know」ニーズが強い検索ワードは知識を得ることが主な目的であるため、購入に直結するケースが少ないです。購入につながるケースとしては、「○○について下調べをしてから(know)、具体的なアクションを起こしたい(do,go,buy)」と考えているユーザーが検索している場合です。

よって、まずは「do」「go」「buy」ニーズが強い検索ワードで、自社商品・サービスが関連付けられるものがあれば、それらのニーズに応えるページを最優先で作るとよいでしょう。次いで、「know」ニーズの中でも「do」「go」「buy」につながりそうな検索ワードがあれば、それらに応えるページを作ります。ただし、前編で触れている通り、ページ単体では上位表示に食い込めない場合には関連ページを増やすことも必要になります。

ニーズに沿ったページを作成し、検証する

ここでようやく、具体的なコンテンツ制作の段階に入ります。ページ構成については、4つの検索ニーズごとに基本的な考え方は共通しており、「検索ニーズに応える→関連する自社商品・サービスを案内する」という流れになります。「do」「go」「buy」ニーズと、「know」ニーズに分けて例を見てみましょう。

「do」「go」「buy」ニーズの例:フィットネスジム

「フィットネス 初心者 プラン」という「do」ニーズが強い検索ワードで検索流入を図り、自社サービスの申込みにつなげられます。ユーザーは「初心者におすすめのフィットネスプランを知りたい」と考えているため、ジムで提供する初心者向けプランやトレーニングのコツを紹介する記事を作成し、関連情報として体験レッスンや入会キャンペーンの案内をするとよいでしょう。以上のように「do」ニーズは販売につなげやすいのですが、「go」「buy」に対しては、より直接的に商品やサービスの案内ができますね。

「know」ニーズの例:健康食品を販売するECサイト

「ビタミンC 効果」という検索ワードからの流入を図り、自社商品の販売につなげられます。ユーザーは「ビタミンCの効能を知りたい」と考えているため、「ビタミンCの効果と摂取量について解説」記事を作成し、効果や摂取量の解説に続けてビタミンCサプリの選び方や自社商品を紹介するリンクを掲載することで、購入へとつなげられます。ただし、ただ単にビタミンCの効果が知りたいユーザーが多ければ、そこまで購入にはつながらない可能性があります。

以上のようなページを作っても、検索結果で上位表示に食い込めるか、流入があったとしても商品・サービスの購入につながるのかは誰も保証できません。しっかりと検証し、細かな改善を重ねて掲載順位を上げる/維持する、商品・サービスの案内を工夫して購入へとつなげることが大切です。購入へとつながらないのは、以下のような場合です。

  • 商品・サービスの案内が悪い
  • そもそも検索ニーズが購入につながりにくい

一概には言えませんが、「do」「go」「buy」ニーズの場合は前者が多く、「know」ニーズの場合には後者が多い、と理解しておくと検証がしやすいかと思います。

以上、SEOの基本的な考え方②でした。2回で割と具体的なところまで進められたと思います。お疲れ様でした。


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