webサイトに訪問したユーザーが商品購入や問い合わせをするまでには、どのような心の動きがあるのでしょうか?
この問いに対して、Googleが提案している「肯定度」という概念を使って答えてみます。
ユーザーがwebサイトを見る際の、些細な心の動きをとらえる
私たちが「感動」や「落胆」など大きく心を動かすのは、商品やサービスを使って体験したときです。例えば、「このお菓子、めっちゃおいしい!」「この映画、最悪だったな…」といったことです。
webサイトで何かの商品やサービスを検討している段階では、まだそれらを体験する前なので「感動」「落胆」ほどの大きな心の動きはないことがほとんどです。
webマーケティングの仕事は、ユーザーを感動させるといったことではなく、ユーザーに「なるほどね」「これ気になるな」くらいの興味・関心を持ってもらい、新しい価値(商品・サービス)に触れるきっかけをつくることだといえます。
そのために、ユーザーの些細な心の動きをとらえてコミュニケーションを考えるのが、webマーケティングの難しくも面白いところです。
そこで、「肯定度」という概念を用いて、ユーザーの心の動きをどうとらえるとよいのかを考えていきます。
ユーザーは、自分の選択に自信を持ちたい
自分の選択に自信を持つことは購入判断に大きく影響します。この自信の度合いを、Googleは「肯定度」と呼んでいます。
自分がよく知っている商品カテゴリについては肯定度が高いので、最低限の情報で購入を判断できます。こういった肯定度が高いユーザーに対しては、webマーケティングでの積極的なコミュニケーションは不要で、わかりやすい情報提供を心がければよいでしょう。
webマーケティングで注力する相手は、肯定度が低いユーザーです。webサイト上のコミュニケーションで、肯定度を高めるお手伝いをするという感覚です。
肯定度が低いユーザーにとって自社商品はよく知らないカテゴリであるため、入念に情報収集して肯定度を高めることで、購入を判断したいのです。
肯定度が低いユーザーは、webサイト上では以下の流れで情報を集め、商品・サービスの購入を検討します。
- まずは手当たり次第に情報を調べる(肯定度が低い)
- その商品カテゴリに対する自分なりの判断軸をつくる(肯定度が高まる)
- 判断軸に沿って購入を判断する(ある程度の自信をもってアクションする)
検討の流れごとに適したコミュニケーションができれば、購入してもらえるユーザーが増えます。大まかには以下のことを実施しましょう。
- 重要な情報は何かを示し、内容をわかりやすく伝える
- ユーザーが情報の優先順位を整理できるようにする
- 購入、資料請求、問い合わせなどのアクションを、文脈に沿って提案する
2については、引っ越しでの部屋選びをイメージするとわかりやすいと思います。自分が重視するのが広さなのか、収納なのか、水回りなのか。各要素の優先順位が整理できれば、購入の判断に進めるわけです。
なお、上記の検討の流れは自社サイトだけで起こっていないことに注意しましょう。ユーザーは他のwebサイト、SNS、口コミ、店舗などさまざまな媒体から情報を得ています。
肯定度が低いユーザーの見分け方
ここからは、効率的にweb施策を実施するために、肯定度が低いユーザーを見分ける方法についてみていきます。
方法といってもかなり単純なことで、積極的にwebサイト上を回遊しているユーザーは肯定度が低いと推定できます。前のセクションでまとめた購入検討の流れの通りですね。
見分けるための具体的な指標として、一例を挙げます。
- 頻繁に訪問している、あるいは複数ページを閲覧しているユーザー
- FAQや、商品の比較ページをじっくり読んでいるユーザー
こういったユーザーに対し、重要な情報を示してわかりやすく説明し、優先順位付けを手伝うコミュニケーションを取ると良いのです。
そのような捉え方をすると、大きなすれ違いが起こります。ユーザーはしんどい思いをして情報を集めて整理しているのに、webマーケターは「関心が高まっている!」と思って購入や問い合わせの導線へとつなげます。
ユーザーからすれば、判断軸が決まってないのにアクションを促されるので、「不親切」「営業くさい」などと感じるのです。
ユーザーの肯定度に応じたコミュニケーションをとって、悲しいすれ違いをなくしていきましょう。
肯定度が高いユーザーを増やす視点も重要
webマーケティングでは肯定度が低い人を相手にして、購入や問い合わせなどの率(CVR)を上げますが、CVRを上げるアプローチはもう一つあります。
それは、PRやSNS、広告などを通じて肯定度が高い人を連れてくるという方法です。
webマーケターがCVR向上という成果を上げるには、webサイト内で頑張るだけでなく、他のチームと連携して外から人を連れてくることも重要です。
以上、ユーザーの肯定度を意識することで適切に情報提供でき、購買につながりやすくなるという話でした。お疲れ様でした。
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